スキナモノガタリ

好きなものを書いていこう。そこで繋がれると嬉しいから。

懲役339年ー前後半と映画で見たくなる物語ー(ネタバレ控えめ)

絵は軽いタッチながら、全4巻と言う尺に世代を超えた大河的な流れが詰まっています。

大まかな話は輪廻転生が信じられた国で懲役339年を課せられた大罪人を巡った物語。
先代の大罪人が死ぬと、それまで懲役を受けた分の刑期が引かれ、同時に身体的特徴から生まれ変わりとされる次代の大罪人を見つけだし収監して行くと言うもの。
つまりは初代、二代目、三代目、四代目…と話が展開して行きますが、どの代にも無駄がなく話が繋がっており、前半2巻は大罪人を巡る人々が、後半2巻は大罪人自らが主人公として、とある国の行方を描いて行きます。
そして大罪人を巡ると言っても、しっかりとその敵と味方が描かれており、それぞれに話が展開してクライマックスを迎えます。
息を飲むような衝撃的な展開が多く、リアリティを持たせれば持たせるほどより映えそうな話だったので、とても実写映画で見たいなと思いました。

 

初めはどこかファンタジーな舞台だったのに、最後にぐっとリアリティを持たせたエピローグも素敵で、今回そんなエピローグに寄せてのレビューでした。

 

人に何かを薦める時、少しでもネタバレはしたくないのでレビューベタですが色々と書いたり削ったりしてちょっと頑張ってみました。
魅力が伝わってなかったり、嫌なネタバレしてたらすみません。

 

Amazon.co.jp: 懲役339年 1 (裏少年サンデーコミックス): 伊勢 ともか: 本

【SHIROBAKO】最後のデザートのように【最終回】

SHIROBAKO最終回お疲れ様でした!
みんな出てきてワイワイやって、無難に〆たと言うより、これまでの丁寧な物語があってこその添えるような〆、最終回丸ごとCパートのような、余韻のような〆でした。
23話終えた時点で今更もう最終回だからと言って無理に飾ったものを持ってくる必要もないだろうと思ってましたし、こうして打ち上げの様子を描いたのは仕掛け人のPAW堀川社長が常々描きたいと言われていた人と人とのつながり、もう宮森が全部言ってましたが(笑)そうしたものを表しつつ、視聴者ともその繋がりを共有したいと言う表れかなと思って見てました。
そう、描きたいことはしっかりもう23話使って描いてきたので、添えるだけで良いんです!
オードブルに始まりなんやかんや経てメインディッシュも終えて色々あって最後にデザート添えるだけで良いんです!

それだけで映えるんです!

ストーリー的にもう今更何もなくったって、下地をしっかり描いてきたからこのキャラはこんな時こんなこと言ったりとかこのキャラとこのキャラはこう絡んだりとか妄想膨らんだり、実際絡んでるシーン見てもわかるわかるみたいな、色々と知っちゃってるから勝手に補完されてるんです!
そういうとこやっぱ生々しいし、創作物として凄い作品ですよね。2クールとは言えあのキャラ数でw

 

まあ、劇場版を作る劇場版は見てみたかったり、最後の方で葛城さんが言ってた“2ライン”とかは新たなネタフリかな?って思って期待しちゃいますが。
一先ずでもここで綺麗に〆て終わりと言うのは一つの作品としてとても良かったと思います。

 

けど色々とわかっていてもこう思い入れが出来てしまった作品が終わるのはやっぱり寂しいですね、変な話。
ネタは十分に全力投球してるだろうし、少なくとも今すぐこれ以上作ってもお仕事アニメ的にはネタ切れ起こしてただの宮森たちの成り上がりドラマになってしまうのはわかってますがw
とまあここでずるずる言ってても仕方ないので名残惜しくも最後くらいベタベタに〆たいと思います。

 

どんどんドーナツどーんと行こう!

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この一枚の写真の暖かさがそのまま全部伝わってくるような、そんな良い作品でした。

ありがとうございました。

 

余談ですがきっとあの場にいなかった本田さんはリアルで活躍していたのでしょう。

【SHIROBAKO】ずかちゃんはシンデレラだった!【考察】

よく無名の人が成功して一躍有名になって行く様をシンデレラストーリーなんて言うけど、SHIROBAKOの新人声優坂木しずかは本当にシンデレラを丁寧になぞってるだけと気付いた。
水島監督にしてやられた。
現代劇であること、新人声優と言う立場、主人公の内の1人であり他の主人公は普通にお仕事アニメしてると言うカモフラージュでまるで気付いてなかった。
SHIROBAKOの焦点がしずかだけじゃなく様々な場面、様々な視点に切り替わることでも良いように惑わされていたと思う。

 

先ずわかりやすく経緯で言うと初めてしずか(シンデレラ)がアニメの役を得よう(舞踏会)とオーディションで監督(王子)と会った時、王子(監督)はシンデレラ(しずか)が気になったけどシンデレラは去らなければならなかった(オーディションは落ちてしまった)。
その後キャサリンの妹と言う役(ガラスの靴)が出来た時、それにピッタリ当てはまるのがしずか(シンデレラ)だった。
その他バイトばかりの描写は掃除を押し付けられてたこと、モニターの向こう側の声優の描写は舞踏会へ遊びに出かけていた姉達、なかなか受からなかった描写は舞踏会へ行ってみたかったけど阻まれていたと言う状況、全部意地悪な姉達関連のメタファーとして思い当たる節がありますね。
つまり監督は王子様で、妹役はガラスの靴で、役を得てデビューすることは舞踏会で、ずかちゃんはシンデレラだった!
この古典を隠し隠し丁寧に布石を散りばめ描くことで、“約束された結果”が過剰な演出抜きに視聴者の感情を一気に決壊させたんです。
2015年にもなってシンデレラで泣かされたんだよ我々は!

 

わかってしまえば単純でピンと来ることなのにすっかり監督の術中にはまってた。
悔しい(笑)
こうして古典的な王道を仕込んでくるあたりさすがSHIROBAKOですわ。
そして先生としてアドバイスをしていた縦尾さんは魔法使い。
声優業(物語)として絡めないけど応援してた宮森は視聴者サイドの存在としての立ち位置か。
居酒屋で紹介を断ったのもシンデレラからのメタファーかもしれない。

 

改めて言いますが新人声優と言う立場を上手くシンデレラに落とし込むとは本当に感服しました。
そしてSHIROBAKOはアニメとしての教科書的とも言える起承転結と王道の引きをやりながら、童話としての古典的娯楽シンデレラを巧妙に隠してたことになります。天晴れです。
また、しずかのパートだけでアニメやるとそれはそれで終始暗いテイストになりそうですし、1クールものであっても引っ張り過ぎになったと思うので、SHIROBAKOのストーリー展開のさせ方だからこそエンターテイメントとして理に適った古典の挿入だなと思いました。
しかし水島監督はイタズラっ子とのことで他にもまだまだ何か仕込まれてそうな予感。
そうした意味でもSHIROBAKOの今後に期待してます。

 

余談
そう言えばアイドルマスターシンデレラガールズってアニメも同時期にやってるけど正にシンデレラを他アニメが描いてしまうとかなんたる皮肉\(^o^)/

SHIROBAKO19話の演出が凄すぎて心射抜かれた

宮森唯一の欠点と言えた具体的目標のなさ解決回!
その演出があまりに見事で惚れ直しました。ええ、ラブです。


ストーリーの積み重ねから次世代へと言う演出は重みがあっていいですよね。
ただ、それでも普通はそれまでのストーリーで描いてきた重みを持って“現在”のキャラクターからキャラクターへ行われるものです。
それだけでもしみじみするものがあると言うのに、SHIROBAKOはここぞとばかりに回想を使い過去へトリップさせ、わざわざ掘り下げてから現在までの重みを全部ぶつけてきやがりました。
その演出のニクさと言ったらもう…ないです。


そんな中でも特に関心したのは作中劇「山はりねずみのアンデスチャッキー」を使っての描写。
アンデスチャッキーが始まったと思ったら中身は過去のキャラクターの更なる掘り下げ。
ドラマパートから場面を変えて、現在へ繋がるより核心的な部分の描写、特にチャッキー(デスク時代の丸川社長)のセリフは宮森達主人公5人の学生時代の誓いに被せてありました。
そして吹雪が止んで晴れ渡ったとこへ駆けつける1匹のカエル(ベソベソ)がCV宮森(木村珠莉)。
ついでにその後の梅干しシーンの宮森の変な目はベソベソの目で、絵麻の絵をみて宮森達もベソベソの目であることに気づいてますね。
もしかしたらこのベソベソの目は更なる伏線となるかもしれません。


その後舞台は現在へ戻り、宮森は丸川社長や大倉さんから目標はなかったけど今は楽しいかどうか、その楽しさの積み重ねで今日自分はここにいると言う話を聞きます。
それに対し宮森ははっきりと楽しいと答えました。
チャッキー達のシーンはチャッキー達に駆け寄ってきたベソベソのように、宮森もまたその仲間だったことを、そして同時に新時代の幕開けとなる人物であるように描写されていたのだと思います。


というわけで。
どんだけ仕込んでだよ!
あとから気づいてこうして理解したり解説したりは出来るけども、アニメ作るアニメだからってここまでその環境をフル活用した演出を生み出せるってどんな頭してんだって、死ぬほど感心しました。


そしてあのEDである。
って言うか関心づくしだけどこの記事全部Bパートだけのお話である。
SHIROBAKO恐ろしい子


残り5話も、普通は2クールならもう先がないし収束して行くとこですが、SHIROBAKOはさらっと少ない時間なのに丁寧にぶっこんだりがあって本当読めません。本当楽しみですね!
(某ツイートから最終話コンテだけが超絶不安要素ですが…監督お願いですから本当のこと教えてください!僕らを安心させてください!)

失格人間ハイジを湯浅政明監督でアニメ化して欲しい

突然ですがcomicoと言うアプリで連載されている失格人間ハイジと言う漫画が大好きです。
ざっくり言ってしまえば三十路社会人男女の恋愛を描いた漫画なのですが、ブラウザやアプリで見るのに適した縦スクロール漫画なのです。
縦スクロール漫画と言えば今やいくらでもあるのですが、この漫画はそんな中でもかなり縦スクロールでの表現力、演出に力を入れていて、新しい漫画の形が開けてしまうような、ただ見てるだけでも面白く気持ちのいい作品です。

作者さんは映像作品をヒントに縦スクロールを使った演出に落とし込んでいるとコメントを残していらっしゃいますが、今度は逆にそれを湯浅監督が映像化するのです。

湯浅監督は四畳半神話大系やピンポンのアニメーション監督さんで、独特の雰囲気を持った原作の魅力をそのまま最大限にしてアニメに引き出すすごい監督です。
このブログでは最初の投稿でなんか書いてますけども、それは主に設定についてなのでさておき、原作絵ママのアニメ化、演出は文句無しでした。

そんな湯浅監督が失格人間ハイジのあのスクロール技法、長い一枚絵をスライドすると上手く次のシーンやアクションに変わってたり、時間の経過が描かれたりと言った演出をままアニメ化したら…と思うとなんだか夢が広がっちゃって。
単純に“見たい!”です。

ハイジを単行本化と言うのもどうなるのか戦々恐々ながら興味が湧くところではありますが、さすがに無理難題だと思ってて、そんなところでふと湧いてきた妄想でした。

ストーリー目当てでGuilty Gear xrd sign買ってみた

実は漫画やゲームやアニメと言ったオタク系サブカル馬鹿なんですが、今回は誘惑に負けてGuilty Gear xrd sign買っちゃいました。


きっかけは最近のニコ動でコミカルな必殺技やらまとめたの見てこれ3Dなのかって魅入られたとこからだったんですが、それだけじゃ苦手な格ゲーに手は出ません。
しかしすっかり気になる存在にはなってしまって、そこから関連動画を見漁って、主題歌とか曲の格好良さにまた惹かれてしまって…
恋の話をしてるわけではないんですが。
まああれよあれよとツボにハマって行く感じでした。
だがしかし格ゲー。スト4も結局それほどやれなかったしと最期のところで手が出せませんでした。
しかし発売後にレビューを見てみると、かなりのストーリー推し。
しかも格ゲーパートがないとか、ボリュームが凄いとか、ストーリーだけで買う価値ありとか。

早期購入特典ならあの曲もついてくる…
(※早期購入特典はDLC追加予定キャラ「エルフェルト」とボーカル曲集CDです)
ストーリーがどれほどか気になるけど値段的にアニメ映画に出来の良い格ゲーがついてくる思えば………
買いじゃね?

めでたく騙された気分でポチりました\(^o^)/


前置き長かったですが、買ってよかった!
ストーリーは良い上にびっくりするくらいボリュームありました。
時間はあえて伏せますが普通にRPG一本分のシナリオを要所要所に収めたくらいに感じました。
内容はネタバレ厳禁なので言えませんが、まさにアニメ映画に出来の良い格ゲーがおまけでついてきた気分です。
このゲームは格ゲーメインでストーリーおまけか、ストーリーメインで格ゲーがおまけと言う2種類の人間に別れるレベルだとはっきり感じました。
ストーリー内容はギルティギア初でさっぱりな私でもそれなりに頭に入ったし楽しめました。
しかもノベルゲーの如くチップスがついてるのでわからない用語やらは調べられます。
ストーリーだけで次回作が出たらまた買いたいと思わせてくれました。

ちなみに格ゲーパートは惨いくらい残念なプレイでした。
一人も勝てる気がしない!
しかしアーケードモードは実はストーリーモードの導入部分になっているようなので、よりストーリーを楽しむ為にもどうにか修行を積んで難易度easyにして頑張ってみたいと思います。
全キャラ分。・゚・(ノД`)・゚・。


と言うわけで、格ゲー苦手だけど何となくキャラや世界観が気に入った人、買いです!
格ゲーもノベルゲーも好きな人、一粒で二度美味しすぎます!


ちなみに勢いでアマゾンでポチったら早期購入特典なくなってたみたいで…
うっかりしちゃいました(˶‾᷄﹃‾᷅˵)ゞてへっ☆

・・・来年出るらしいサントラを待とう…orz

これから買う人は気をつけて早期購入特典付きを買ってくださいね。
ただし転売には注意!