スキナモノガタリ

好きなものを書いていこう。そこで繋がれると嬉しいから。

対価を払うと言うこと

ネットの黎明期
winnyやら違法アップロードやら無料で手に入ると言う手段に溢れ、対価を要求するものを見ればケチ臭いもののように罵り、何をするにも金がかかると言うのは一つの大きなネガティブイメージとして扱われた
かく云う私も学生時代にはそのような価値観の中で生きていたように思う
学生だからお金がない
そんな理由で。

2006年、私はSecond Lifeにハマった。
それまではぼちぼちとUltima Onlineをしていた。
単にネットと言うことで言えば、確か1998年くらいからハマってた。
勉学そっちのけで、当初はただの一般回線だったので突然の高額請求をくらって親に謝罪したこともあった。
でも、遠く離れた地の人と時間場所問わずコミュニケーションを取れたことが、今や当たり前のことが当時はものすごく新鮮で楽しくて、人生棒に振る勢いでのめり込んでいたので、オンラインゲームにハマるのも順当な流れでしかなかった。
そんな一通りの熱意が漸く下火に回ってきた2005年頃、Ultima Onlineの友人から物凄く自由にアイテムを作って遊べるオンラインゲームがあると話を聞いたのが最初のきっかけだった。
たまたまSecond Lifeが世間的にも大きく取り上げられた時期と被ったけれど、それとは別のベクトルで入って、本当に物作りが自由なんだなって自由度に感動したのと、自由さが過ぎて2度目のネットの黎明期のカオス感を味わえた気がした事が大きかった。
一つ具体的なエピソードを言うと、神社を再現して作り、神主と呼ばれていた人が居たのだけれど、とても悪戯好きで、鳥居⛩️に原爆みたいなエフェクトを仕掛けてミサイルにして、ただの一般参拝客だった私の目の前でドッキリで吹き飛ばしたのが、そのなんとも言えない不謹慎さがツボに入り、神主さんとはそこから長い間SL内の気の知れた友人になった。

そんなカオスで面白いSecond Lifeだったけれど、世間的には金儲けになるかならないかが大きな注目点となっていた。そもそも当時珍しくリアルマネートレード(RMT)が公認だったから、そこから安直に仮想空間で金儲け!なんて宣伝文句でプロモーションされてしまったので、そのカウンターで濁されてしまったのは無理もなかったかと今では思う。
2003年のスペックで生まれたばかりの仮想世界に、企業に対して企業経営の規模で大きく金儲け出来るなんて宣伝に見合うほどのキャパはなかった。
今で言う仮想通貨の一つとして、体よく宣伝業者に使われたのだと思う。
だからその流れに乗って、Second Life自体に対しても『何をするにも金がかかる』と言うネガティブワードが持て囃され、SL=金持ちの道楽、拝金主義、或いはその失敗作とされ、プレイヤーはそれに集った人々と言う忌み嫌われ方までされたりした。
でも私はそんなSLで、クリエイターに楽しませて貰った分の対価を払うと言う、当たり前の感覚を身につけられた。

それまでは商品を買うと言う行為は、ただそのモノを買うかどうかだった金銭の支払いが、クリエイターさんとの距離感が異様に近い事で、対価として、感謝の気持ちや応援を込めて支払うものに変わった。
誰でも物作りが出来て販売も出来るような世界だから、一緒に話したり遊んでる人の中に普通に物作りを楽しんでる人がいる。
そんな人のアイテムを買って着飾ったり、家を作ったり、アイテムを配置して写真を撮ったりがすごく楽しかった。

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(ブランコも草も木も兜も花冠も手紙もそれぞれ別の作り手。空の迷彩や雲などは自分で調整)

『何をするにも金がかかる』と聞くと身構えてしまうけど、一般ユーザーにとってはまず圧倒的に無料のものが多いし、有料アイテムは換算して仕舞えば大抵50円とか100円とかだし、高くても300円とか500円とか、通常買い換えないような大きな買い物で1500円とか、そんな他のオンラインゲームと比較しても特別金がかかると言うほどではない世界だった。(今は当時より円安が進んでるので値上がりも進んでそうです)
商売しようとするとさすが土地代が必要になってくるけれど、そこは商売なのである程度の対価はあって然るものと思う。と言うかSLの運営はそれで成り立ってるので、上手い事これで商品の価格をある程度維持する仕組みになっていた。
ただ値段を付けるのはクリエイターに依るので、その種のアイテムを買うのは絶対にその値段を支払わなければならないと言う規定もない。“安くても気に入ったモノ”を探そうとすれば延々ショッピングを楽しめてしまう。
ユーザーが自由にアイテムを作る世界だから、コンテンツは無尽蔵。
着飾る服の組み合わせやアクセサリーなど全て被ることはあえてお揃いにでもしてないとまずない。
誰かが作った良いなと思えるアイテムを買ったりして着飾ったり配置したりして、その場で過ごしたり、ポーズも作ってその画角、その瞬間にしかない景色を写真にしたりはとても面白く、その対価をクリエイターさんに支払う事は納得行った上で気持ちよく支払えていた。
こうして楽しんでいる内に、ただをモノを買うと言うところから、向こう側に人がいると言う風に意識が変わった。

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(この写真は衣装を作った人に逆に感激されて嬉しかった一枚)

この事以外にも魅力的な世界だから、離れて数年経った今でも世界の動向を追ってしまう事があるのだけど、それはまた別の話として。
(ただファミコン(1983)から僅か20年でオンライン3D空間でUGCを達成したと言うのは世間一般レベルで再評価されて良いと思う)

何かに感謝して対価を支払う事、納得して対価を支払う事、推しを推すのに対価を支払う事。
気持ち良いですよね。
今、私の財布の紐は軽い。

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(友達とふざけながらの一枚。動きも格好もユニークなアバターはどのシーンでも楽しげ)

 

一応ちゃんと自分に無理なく背負える範囲でこの行為を楽しんでます。
ダンジョン飯を第4話まで観て、その見事なアニメ化に負けて全巻予約してしまったので、なんとなく対価を払うと言う事について語りたくなりました。
今期薬屋も先々のアニメ化見越して買ってるし、ペルソナ3リロードもユニコーンオーバーロードも予約してるし。
いや、普段全くアニメBD高価だし買わないのだけど、フリーレンと薬屋とダンジョン飯を同時期に被せてしまうのダメでしょう。
好きな大作が贅沢に惜しみなく昇華されていく…
ゲーム他にも大作続々だし、ユーフォニアム3期も来期からだし…干上がる😱

ちなみに最近若干はてなで盛り上がったVtuber界隈で言うと私の推しは楠木さららさんです。
良いゲームを本当に楽しそうにプレイされる生粋のゲーマーVtuberさんで、無印の初代ペルソナを12時間ノーセーブ(ダンジョンの構造上セーブ不可)で配信した挙句、読み込みバグで全部おじゃんとなっても折れずに翌日も楽しんでリベンジ達成は推さざるを得ませんでした。
他にも推せる理由は色々あります。ゲス演技本当に楽しそうとか、違和感なさすぎるおばちゃんアテレコとかw
下記はフリーズ回 11:38過ぎでフリーズしてます。


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そしてブログ見てわかる泰三子先生推しですが、そちらはX中心に相変わらずです🤤
どうぞお買い上げください。2巻出ました㊗️